2012/12/29

2012 映画の記録



2012年は手当たり次第に映画を見ることができました。数えてみると53本でした。
今年はすごく映画に支えられたのもあり、きちんと記録したいと思い少しづつノートを残していました。

2012年1月21日に石岡瑛子さんが亡くなり、ターセム・シンのファンの方は同じ思いを抱かれていると思いますが、もう2人のタッグを組んだ作品はみれないのか…。という悲しさがまずおしよせました。ターセムシンの映画に石岡瑛子さんの視覚言語となるコスチュームデザインが重なった時の感動は他にはありません。
ターセムとの映画は「白雪姫と鏡の女王」が遺作となりましたが、正直なところターセムシンが脚本をかいた作品があと一本でもいいから観たかったです。2006年のにターセム自ら脚本を書いた「落下の王国」は私にとってはじめて味わう感動でした。観る度に色々なものが見えてくる気がしてあせることのない映画です。
そして石岡瑛子さんの作品もあせることがありません。1996年の「ドラキュラ」のコスチュームは今見ても素敵だし、bjorkの[cocoon]のPVもそう。魯山人が良いデザインは時を越えるみたいなこと書いてたけど、本当に強くそう思います。どんな分野にも当てはまると思いますが、やっぱり映画で実感しています。
メリエスの「月世界旅行」やジャック・タチの「プレイタイム」の画期的な映像は鳥肌が立ちます。ただ、二方とも当時の世の人には恵まれていないのが印象深い…。今の人だけど映画界でのターセム・シンも。ジャンルは違うけど魯山人も。笑
つむじを感じてる人は鼻につくのかしら…。 偉人の言葉がたくさん浮かんできますが…ピカソの助言で、「ジャッジせず、隠された美を見ろ」(「我々は脳をブン投げて、ただ目だけで見ることができればいいのだが。」)がでてきました…。


映画を見て、もう一度見たいと思う作品と時間が経てば忘れてしまう作品があります。なんかよくわからないけど、話と言うか「間」に魅力を感じない映画はすごく商業的な気がしました。。俳優さんにうっとりするか、意味不明だけどお洒落ー。って思って日が経つと忘れちゃうような…。 重ければいいってものでもないかもしれないけど、魅力的な作品は観てる方も見終わった後すごく疲れます。それだけ引き込まれてるというか、時間を忘れて魅入ると意識が戻ってくる時に時間がかかるみたいな。だから映画のエンドロールって大切だなって思ったり…。

これだけ箇条書きに記すと私の好きな世界がより明確になった気がしました。「アマデウス」の見せ方はとてもぐっと来ました。私の力の限り言葉で表現すると「倒置法」…?みたいな。笑  …「シチリア!シチリア!」のような時間枠が交差するのが好きです。あと1940年代位かな?舞台装飾にも惹かれます。ただこの時代を舞台にした映画は政治が強く絡んでいて、目を伏せたくなる様な映像も多々ありましたが…舞台衣装や大衆劇場がとても好きです。あと、小説でもそうですが、全部を説明しない作品が好きです。想像できるだけのマップを与えてくれる様な作品に心躍ります。


そして、気になる監督が増えました。「ペルセポリス」や「チキンとプラム」のマルジャン・サトラピです。イラン女性で、感性が独特で魅力的です。次の作品が早くみたいです。

記録と感想を長々と並べてしまいましたが、素敵な映画にこれからもたくさん恵まれたいのでみなさんのお気に入り、おすすめ、私が好きそうな作品をぜひ教えて下さい。そして映画の話をいろいろ聞かせて下さい。

2013年も素敵な作品に出会えます様に!!!

                         谷口


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■[INVITATION from SPIKE JONZE] 2011

□「シンドバットの冒険」カレル・ゼマン チェコアニメ

□「マリーアントワネット」ソフィアコッポラ 2006 アメリカ

□「過去のない男」アキ・カウリスマキ 2003 フィンランド、ドイツ、フランス

□「アマデウス」ミロシュ・フォアマン 1984 アメリカ

□「ペーパーバード〜幸せは翼に乗って〜」エミリオ・アラゴン 2010 スペイン

□「シチリア!シチリア!」ジュゼッペ・トルナトーレ 2009 イタリア

□「ドラムライン」チャールズ・ストーン3世 2002 アメリカ

□「ペルセポリス」マルジャン・サトラピ 2007 フランス

□「ザ・セル」ターセム・シン 2000 アメリカ

□「ヤング@ハート」スティーヴン・ウォーカー 2008 イギリス

□「パンズ・ラビリンス」ギレルモ・デル・トロ 2006 メキシコ、スペイン、アメリカ

□「モンスターズインク」ピート・ドクター 2001 アメリカ

□「ココ・シャネル」クリスチャン・デュゲイ 2008 アメリカ

□「バティニョールおじさん」ジェラール・ジュニョ 2002 フランス

□「かもめ食堂」荻上直子 2006 日本 フィンランド

□「グレン・ミラー物語」アンソニー・マン 1954 アメリカ

□「ブロークンイングリッシュ」ゾーイ・カサヴェテス 2007 アメリカ

□「ラフマニノフ ある愛の調べ」パーヴェル・ルンギン 2007

□「僕のピアノコンチェルト」フレディ・M・ムーラー 2006 スイス

□「バーレスク」スティーヴ・アンティン 2010 アメリカ

□「さすらいの女神たち」マチューアマルリック 2010 フランス

□「インモータルズ」ターセム・シン 2011 アメリカ

□「アパートの鍵かします」ビリー・ワイルダー 1960 アメリカ

□「Dr.パルナサスの鏡」テリー・ギリアム 2009 イギリス カナダ

□「アメリ」ジャン=ピエール・ジュネ 2001 フランス

□「落下の王国」ターセム・シン 2006 インド イギリス アメリカ

■「ダークシャドウ」ティム・バートン 2012 アメリカ

■「メリダとおそろしの森」マーク・アンドリュース ブレンダ・チャップマン 2012 アメリカ

□「ドラキュラ」フランシス・フォード・コッポラ 1992 アメリカ イギリス ルーマニア

■「ミッドナイト・イン・パリ」 ウディ・アレン 2011 スペイン アメリカ

□「リトルヴォイス」マーク・ハーマン 1999 イギリス

□「サンシャインクリーニング」クリスティン・ジェフズ 2009 アメリカ

□「グーグーだって猫である」犬童一心 2008 日本

□「ドリームガールズ」ビル・コンドン 2006 アメリカ

□「ペーパームーン」ピーター・ボグダノヴィッチ 1973 アメリカ

□「セルフィーヌの庭」マルタン・プロヴォスト 2008 フランス ベルギー

□「サイドウェイ」アレクサンダー・ペイン 2004 アメリカ

■「ヴァンパイア」岩井俊二 2012 日本

□「人生ここにあり」ジュリオ・マンフレドニア 2008 イタリア

□「英国王のスピーチ」トム・フーパー 2011 イギリス オーストラリア

□「洋菓子店 コアンドル」深川栄洋 2011 日本

□「アデル ファラオ復活の秘薬」 2010 フランス リュックベッソン

□「天井桟敷の人々」 1945 フランス

■「シルクドゥソレイユ 彼方からの物語」 アンドリューアダムソン 2012

■「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~」マルジャン・サトラピ 2011 フランス、ドイツ、ベルギー

□「トースト」SJクラークソン 2010 イギリス

□「月世界旅行〜メリエスの世界〜」 ジョルジュ・メリエス 1902 フランス

□「コニー&カーラ」2004 マイケル・レムベック アメリカ

□「コーラス」クリストフ・バラティエ 2004 フランス

■「レ・ミゼラブル」トム・フーパー 2012 イギリス

□「魔笛」 ケネス・ブラナー 2006 フランス

□「プレイタイム」ジャック・タチ 1967 フランス


■…映画館
□…DVD